ピレリ・チンチュラードヴェロTLR
昨年、ロード用クリンチャーをリリースしたばかりのピレリから、今度はコンフォート~グラベル用チューブレスレディタイヤが登場します。
タイヤ全体断面図
○明るい茶色のベルト タイヤの接地面の真下に配置される耐パンクベルト、アラミドブレーカー
○ケーシング全体に被さっている層 ケーシングの剛性を高め、耐パンク性も高めるビードからビード間すべてに張り巡らされる高密度ナイロン層ベルト。チューブレスレディ時に機密性を保つ役割もある
○もっともベースとなる黒いケーシング層 127TPiの細かさだ
快適性と長距離走行時にその力を発揮するとある
ピレリとしてはどちらかと言えば耐久的な用途を進めているようだが、もちろんロードレースにも使用可能だ。700×26Cで290グラムはけっして重すぎる重量ではない
●スペック
■サイズ 700×26、700×28、700×32、700×35C
■ケーシング 127TPiナイロン、アラミド繊維、アーマーテック、アラミドブレーカー
■コンパウンド スマートネットシリカラバーコンパウンド
■重量 290グラム(700×26)、320グラム(700×28)、350グラム(700×32)、380グラム(700×35C)
https://velo.pirelli.com/en/ww/catalogue/clincher-bike-cinturato/700x26c/green
All-new Pirelli Cinturato tubeless-ready road tires take on the Strade Bianche
https://www.bikeradar.com/road/news/article/pirelli-cinturato-bike-tyre-52354/
TEXT
ほう、ピレリはてっきりチューブラーの方が早いかと思っていましたが、チューブレスレディが先に来ましたか。確かにチューブラーはプロチームのみとなっていましたので、ピレリは本当にチューブラーを一般販売する気はないのかもしれません。
ロードクリンチャーのリリースから1年、とても早い2の手です。
ケーシングはラジアル構造となっていますが、これは本当でしょうか? タイヤ畑に居たら、ラジアルタイヤは至極当然の進化なのですが、バイク系はイマイチ普及しません。これはタイヤがグリップ、トラクションを担うだけでなくショック吸収性にも重要な役割を果たしており、ラジアル構造が向いているといこともあるのでしょうけど。それでもやっぱりラジアルにはあらがいがたい魅力があるようです。私も好きです(笑)。ちなみにラジアルタイヤは高い剛性が美点です。また接する面に対して繊維が真横に来るため、追随性にも優れます。
コンパウンドはPゼロシリーズと同じスマートネットシリカなのですが、耐久性に振った調整しているようです。耐パンク性に振ると、ケーシングの剛性が非常に高くなり快適性に不満が出てくることがあるのですが、それもクリアしているようです。とすると安定性と走りの軽さ、耐パンク性などを兼ね備えたタイヤということになります。……そんな都合の良いタイヤが? うーん、これは乗って試したくなりますね(笑)。
このチンチュラードヴェロTLR、非常にサイズが豊富です。26、28、32、35Cというバリエーションはロードにもグラベルにもオールラウンドに使えます。もちろんノブがあるわけではないので、シクロクロスまではフォロー出来ないでしょうけど。でもマヴィックが仕掛けたロードUSTの流れは、ピレリには追い風となりそうです。
製作はフランスの某メーカーに振っているみたいです。コンパウンドの配合だけは自社でやっているとのこと。効率的というか頭が良いというか……。いや、アウトソーシングとかはまったく問題ありませんけど、アジアではなく、ご近所のフランスに託すというあたりがなんともイタリアンな感じです(笑)。チューブレスが出来るところとなると、ハッチンソンあたりでしょうか? そのうち調べて見たいですね。
本国サイトに行って驚いたのですが、ピレリはロードバイクタイヤだけでなく、MTBタイヤ、クロスバイク用タイヤも開発中なようです。きっとそう遠くない未来、出てくることでしょう。グッドイヤーもですが、タイヤ界の大御所が相次いで参入してくれるのは、とても期待で胸が膨らみます!
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