このジェミニ。かなり面白いです。おそらく世界でもっともインテグラルハンドルセットを考えたメーカーなのではないでしょうか?
ポラックス
ハンドルのアップスイープ、バックスイープなどもデュアルクラウンDHフォークの一般的なジオメトリーに最適化させている
●スペック
■目的 DH デュアルクラウンフォーク用
■サイズ 付きだし20、30、40、50ミリ 幅810ミリ
■素材 三菱レーヨン・MR60カーボン、チタンボルト
■重要 255グラム
パイプ構造だからといってただ真円をしているのではなく、非常に考えられた構造になっている。さらにステム部分もハンドルに応力を負わせる設計になっており、かなり軽くなっている
メーカーによると東レ・T1000を越える性能を持つ、三菱レーヨン・MR70を採用
三つのハンドルセットに共通しているMD12K、UD、MD12Kというカーボンレイアップスケジュール。厚さなどはもちろん違うだろう
カスター
●スペック
■目的 エンデューロ
■サイズ 付きだし10、20、30、40、50ミリ 幅810ミリ
■素材 三菱レーヨン・MR60カーボン、チタンボルト
■重量 235/245グラム
プロポス
●スペック
■目的 XC
■サイズ 付きだし50、60、70、80ミリ 幅740ミリ
■素材 三菱レーヨン・MR60カーボン、チタンボルト
■重量 149/159グラム
各部の説明
ダイレクトクランプステムとアヘッドステムの違いにより少々異なるが、内部はほぼ完全な中空構造
ブラダを芯材にしている
https://ridegemini.com/en/
TEXT
立ち上がったばかりのメーカーです。このジェミニ、名前から簡単に察することが出来ますが、バイデス兄弟という双子が作って居ます。ジェミニなんていう名称はすぐ使われそうな気もしますが、意外と自転車界では双子って少ないのかもしれません。彼らはスペインに本拠地を置いています。
彼らはこのインテグレーテッドデザインのことを『ユニボディデザイン』と呼んでいます。メリットは幾つも考えられますが、ハンドルをクランプしないことによってカーボンの積層剥がれをなくし変形を回避すること、応力が分散されることによって最終的な強度を上げること、応力と振動の吸収がスムーズになり乗り手HWの負荷が軽減することなどをあげています。
なるほど……。カーボン層の剥離はカーボンハンドルが導入された初期に盛んに心配されました。しかし今はトルクレンチなどの普及もあり、あまり気にしている人は少なくなったかもしれません。でもカーボン畑を歩んできたバイデス兄弟には見逃せない問題点だったのでしょう。それを解決すると、尋常ではなく軽量なハンドルセットが誕生しました。DH、エンデューロ、XCのすべてのジャンルに置いて軽量とされるハンドルバーとほぼ同じくらいのセットなのですから、目の付け所が良かったと言わざるを得ません。
また縦方向には短く横方向には長い楕円形状をハンドルの根本付近に採用することで、振動吸収性の向上とハンドリングのクイックさを両立したことも美点です。
さらにフ各ジャンルのフォーク(トラベル&トレール)に合わせた寸法設計は当然なのですが素晴らしい着目点です。さらにインテグレーテッドデザインとしては珍しいくらい付きだしサイズを揃えていることも、私が今までにない慧眼を持つメーカーと思った理由です。
製造はバルセロナで行われるとのこと。これは日本に入ってくるんじゃないですかね? 注目のプロダクトです!
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