木製ホイールの製作工程を見てみよう

木製ホイールの製作工程を見てみよう

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昔ながらの木製ホイールです。

当たり前ですがハブ、スポーク、リム、すべてが木で出来ています。

そしてスポークを張る現代のテンションホイールとは異なり、いわゆるコンプレッション構造をしています。これは先日のライトウェイトやコスミックカーボンアルティメイトUSTが同様の構造を採用しています。

いやしかし、作るのが大変です。これは確かに時間も掛かりますしお金も掛かるでしょう。今でこそカットするのに電動の丸鋸などがありますが、昔は手作業でしたでしょうから。最後に鉄輪を焼き嵌めしていますが、一気に冷やす場所が外にあるのも当たり前ですが面白いです。

逃がす構造をしていないので、昔の馬車などは非常に乗り心地が悪かったとか。コンプレッションホイール、タイヤ替わりの鉄輪、サスペンション、シートクッション……。そりゃそうですね(苦笑)。貴族用などで客室がつり下げ構造になって衝撃を緩和したタイプもあったそうですが、それでもお尻は厳しかったとか。さらにベアリングが出てくるのが産業革命を待たないといけませんから、今のホイールというものとは全く異なることがうかがい知れます。

こういうホイールを見ると、テンションホイール、ひいては空気内蔵構造タイヤを発明した人の偉大さがそらおそろしくなります。何がどうなったらあの構造を思いつくんでしょう? 百歩譲ってタイヤはね、わからんでもないです。でもコンプレッションからテンションへの変遷は、金属への変更の過程で起こったのでしょうが本当に謎です。ネジが規格化されなければいけませんし、スポークも引っ張りに耐えられる均一な品質が必要です。

現代のバイクは、様々な技術達の進歩に支えられているんですねえ……。

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