トレックの29erエンデューロバイク、スラッシュ!

  • 2018.07.15
  • MTB
トレックの29erエンデューロバイク、スラッシュ!

トレック・スラッシュ

29erホイールオンリーというところにトレックの意気込みを感じます!

□スラッシュ9.9 29 RSL□
●スペック
■フレーム OCLVマウンテンカーボン ABP 148×12ミリスルーアクスルブーストエンド
■リヤショック ロックショックス・デラックスRT3 REアクティブ スルーシャフト (150ミリ)
■フォーク フォックス・36ファクトリーフロート
■メインコンポ スラム・XO1 イーグル 12速
■重量 NA

 

 

□スラッシュ9.8□
●スペック
■フレーム OCLVマウンテンカーボン ABP 148×12ミリスルーアクスルブーストエンド
■リヤショック ロックショックス・デラックスRT3 REアクティブ スルーシャフト (150ミリ)
■フォーク フォックス・36フロートパフォーマンス (160ミリ)
■メインコンポ スラム・GXイーグル 12速
■重量 14.06キロ(17.5サイズ)

□スラッシュ9.7□
●スペック
■フレーム OCLVマウンテンカーボン ABP 148×12ミリスルーアクスルブーストエンド
■リヤショック ロックショックス・デラックスRT3 REアクティブ スルーシャフト (150ミリ)
■フォーク ロックショックス・ヤリRC (160ミリ)
■メインコンポ スラム・NXイーグル 12速
■重量 14.5キロ(17.5サイズ)

 

 

 

□スラッシュ8□
●スペック
■フレーム アルファプラチナムアルミニウム ABP 148×12ミリスルーアクスルブーストエンド
■リヤショック ロックショックス・デラックスRT3 REアクティブ スルーシャフト (150ミリ)
■フォーク ロックショックス・ヤリRC (160ミリ)
■メインコンポ スラム・GXイーグル 12速
■重量 NA

 

https://www.bikeradar.com/mtb/news/article/2019-trek-slash-pricing-images-availability-52647/

TEXT

トレックのエンデューロバイク、スラッシュがモデルチェンジです。29erホイールに160/150ミリトラベルの脚周りを持ちます。

つい先頃モデルチェンジのアナウンスがあった同社のフルスタッチ(29er、130ミリ)がドライブ側チェーンステーのみエレベーテッド式というちょっと珍しいフレームワークを採用していたので、今後トレックはこれで行くのかな? と思わせておいて……、変わりなかったです(笑)。

スラッシュは今回リヤショックをアップデートしてきました。スルーシャフトREアクティブです。前回のREアクティブと同様、ペンスキーと協力の下フォックスとロックショックスとセッティングを煮詰めたそうです。

スルーシャフトとは内部を貫くシャフトのこと。REアクティブとはおおざっぱに言うと、路面からの衝撃に対して追従してくれる技術なのですが、今回のスルーシャフトREアクティブはそれをさらにい進歩させました。リヤショックにはエアスプリングとは別にダンパー部にエアーまたはガスが封入されています。これはダンパーが急激に動くことによって内部の圧力が急激に変化するのを防ぐためです。ガス封入部分はフローティングピストンによってダンパーオイル室と隔てられています。しかしそのフローティングピストンは径も大きく圧力も掛かっているので動きにくいのです。そうすると路面からの衝撃にワンテンポ送れてしまいます。それを解消するのがスルーシャフトです。ダンパーのオイル室両方に貫通したシャフトによってオイルを流れさせることによって室の急激な圧力変化を抑止。それによってさらに敏感に衝撃に反応するというシステムです。

結果としてシンプル化と高性能かを同時になしとげているのだとか。これはペンスキーがF1などに投入している技術だそうです。賢いなあ……。

またダウンチューブが直線的になりましたが、これはヘッドセット上側とフレームに仕込まれたコックブロックが仕込まれています。これによってフォーククラウンとダウンチューブが守られることになりました。この機構を発揮させるためには専用のステムが必要となります。

さらにMINOリンクアジャストによってヘッドアングルを0.5度、BBハイトを10ミリ変化出来ます。このての機構は便利ですが、リンクやビットを入れ替えたりするのが面倒で実際には使われていないことが多いです。しかしこのMINOリンクはアーレンキー1本を差し込んで回すだけで変更が完了するので、トレイルに出ている先でも積極的に使用できそうです。ヘッドアングルは65.6度ほど。最新ジオメトリーです。

しかし軽い。29er150ミリクラスのバイクなのに、ほぼ14キロという軽さです。これにはフロントシングルという要素も影響しているのですが、フレーム、ホイール、ハンドルなどの徹底したカーボン化が効いていると思われます。走りに対しての車重の影響はロードバイクよりもMTBの方が大きいのです。MTBは軽くすれば体感できる部分が非常に甚大であるのです。故にこのスラッシュは高い戦闘力を持っていると言えるでしょう。

 

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