サン・シャーマンLT
どうやらカーンに変わってエンデューロの前線に立つバイクのようです。
リヤサス
http://www.velovert.com/information/13929/sunn-nouvel-enduro-29-et-en-carbone
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フルサス29erとしてはすでにオールマウンテン、XC、エンデューロモデルとして27.5インチホイールのカーンシリーズが存在しますが、29er時代に向けてサンはシャーマンを開発しています。すでに100ミリトラベルモデルはラインナップ済みで、この155ミリのトラベルを持つシャーマンLTはそのプラットフォームの新型となります。
シャーマンは最近あまり見かけないほど角張った各部が特徴と言えます。さらにリヤショックはフレーム、リンクそしてカバーで覆われ、完全閉鎖ではありませんが泥や異物などからがっちりと守られています。ここらへんは実用的です。
しかしリヤサスが見にくいしよく分かりません(苦笑)。バーチャルピボットを謳っています。確かにBBと視野エンドを結ぶラインに二つのピボットが存在します。4バーリンケージの発展形と見なしていいでしょう。それが上部リンクとチェーンステーの間でショックを接続するフローティング構造になっています。リンクとシートチューブの形状が複雑なので悩んでしまいました(汗)。沈み込み初期のバーチャルピボットはかなり手前です。ダウンチューブのBB寄りに近いくらいです。ここから沈み込みが増えていくと、かなり急激に前方向に移動します。ユニークな設計ですね。走りはどんな感じなのでしょう?
ケーブルも内蔵式なのですが、要所要所がフレームの内側で露出しておりメンテナンスは意外と手間が掛からないかもしれません。
サンは不思議なブランドです。廃業と再生をいくらでも繰り返すといった印象があります(笑)。創業者(マックス・コメンサル)も去り、開発者(オリビエ・ボッサール)も出て行ってしまいました。それでも必ずレース活動は行い、地域の若いMTB乗りを育てるという活動も欠かしません。そんなサンを支持する人も多いようで、ヨーロッパのレースを見ると少ないながらも必ず居るという風に見えます。今は日本に入っていないと思いますが、ちょっともったいない気もします。