KTM・プロウラー29er
フォックスのオレンジが、図らずもKTMのコーポレートカラーとジャストフィットですね。
●スペック
■フレーム パフォーマンスカーボンカーボンSLL ストレートラインリンク(150ミリ)146×12ミリスルーアクスル
■リヤショック フォックス・KフロートDPS
■フォーク フォックス・36 Kフロート 110×15ミリスルーアクスル
■メインコンポ スラム・XX1 イーグル
■ホイール KTM DTスイス・XM1501 チューブレス
■重量 2.25キロ(フレーム、ショックを除く)
EB18: KTM sneaks in with Prowler trail bike, Lisse disc brake aero road & more!
http://ktmbikes.com/prowler-sonic/
TEXT
オーストリアのメーカー・KTMもエンデューロバイクの開発に取り組んでいます。昨年新型のプロウラーを発表してから遅れること1年といったところです。プロウラーは比較的オーソドックスなサスペンションを採用したエンデューロバイクです。下り性能に特化しすぎることもなく、漕ぎ重視になりすぎることもない、中庸な最新バイクだと思います。
このバイクのキモは、リヤサスではなく前三角にあるのではないかと私は考えます。非常にすっきりとした全体図で、何か変わったところがあるようには見えないプロウラー、ですがよく見るとシートチューブが前方に平行にオフセットしています。これによりトップチューブは短くなっています。最近の下り系バイクはハンドリングを設定するのに、66~65度あたりまで寝かせ、ステムを短くし、ハンドル幅を広げた状態を基本としています。こうするとサドルからハンドルまでの距離を保つのにトップチューブを伸ばさざるを得なくなります。ですがトップチューブが長すぎるようになると日本人には結構乗りづらくなってしまうのです。これは胴体の長さと背筋力、腹筋力の違いによるモノとされています。このプロウラーはそれがないのです。おそらく上るために設定されたジオメトリーだと思いますが、図らずも日本人に乗りやすい形に落ち着いています。面白いですね。
KTMといえばどうしてもモーターサイクルのイメージが強いですが、ここ数年で我々にも目に馴染んできたと思われます。ユーロバイクでも欠かさず取り上げられるようになりました。ロード系も悪くなく、もちろんMTB系もこのプロウラーのように一目置く存在です。日本にも入ってくるようになりましたし、人とはちょっと違うバイクが欲しい人にはかなり良いメーカーになったのではないでしょうか?