TRP、1×12速ドライブトレイン、プロダクトモデル完成!

TRP、1×12速ドライブトレイン、プロダクトモデル完成!

おお……、完成している!

  

Spy Shot: TRP MTB 1×12 rear derailleur and shifter look closer to production

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テクトロのハイエンドブランドがTRPな訳なのですが、着々とランクアップしている感があります。アーロン・グインの名を冠したGスペックディスクブレーキを出したあたりからでしょうか。良い選手を捕まえたと思います(笑)。

そしていつの間にか作って居たMTB用ドライブトレインシステムが遂に完成したようです。ここだと目立つのはシフターとリヤディレーラーですが、どこかでクランクセットもTRP製を用意したと見ましたので、おそらくチェーン、カセットスプロケット(9~46T)もあるので、バイク用のコンポーネント一式が揃ったと見て良いでしょう。

シフターは定番のアンダーバープッシュプッシュ式。リヤディレーラーはシングルテンションかダブルテンションか明確ではありませんが、おそらくシングルテンション。テンションクラッチ機能も搭載されていますね。スラムの影響がかなり強そうです(笑)。シフターもリヤディレーラーもシマノ以外は良品が作れなかったという時代も本当にあったのです。しかし……、それもはるか昔なんですねえ……。

カセットの歯数がちょっと気になります。9Tトップというのはスラム、シマノのMTB用でもありません。現行のコンポでは小径車用のカプレオのみ。この設定によってクランクセットの歯数も二社に比べて小さくなることが予想されます。要するにここでもコンパクトドライブ化が行われるのですね。しかも大手に先んじて。もちろんカセットのローが最近流行の50Tを大幅に下回る46Tという数字は軽量化にも貢献してくれるでしょう。やるな、TRP!

リヤディレーラー比較

  

横並べで。

こうするとスラムに近いのがよく分かります(笑)。しかし決定的に違うのがマウントボルトの位置。シマノスラムが後ろ側(バイクに取り付けた時はカセットの前寄りになる)なのに対して、TRPはほぼ中心にあります。これはバイクに取り付けた時にカセットの後ろ寄りになります。どちらが良いというものではないでしょう。コンセプトの違いです。TRPは下から来たチェーンがあまりカセットスプロケットに巻き付いていないということになりそうです。これはひょっとすると、最近のシングル用チェーンホイールと同じように外れないように設計してあるということなのかもしれません。それならばトップが9Tという数字なのも納得できます(歯数を極小にした場合、歯飛びが起こりやすいので対策をする必要がある)。

さらに後ろ寄りということはバイクのフレームなどに隠れて、障害物などからヒットしなくなるような設計っぽいです。

昨年、異様なまでにMTBのコンポーネントがリリースされました。正直有象無象です。ですがTRPはアジアメーカーとして初期からからMTBに関わっているというキャリアを生かした、かなり考えられたコンポを作ってきたようです。価格にも寄りますが、試して見る価値おおありでしょう。

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