下り人よ、Eバイクを手に入れよ!!! サンタクルーズ・ヘックラー、Eバイク化

下り人よ、Eバイクを手に入れよ!!! サンタクルーズ・ヘックラー、Eバイク化

サンタクルーズ・ヘックラー

MTB界最強の一角、サンタクルーズからもEバイクが登場します。……、格好良し!

このインジケーターはDi2に似ているがあくまでシマノのモーターユニットのデータを示すモノ

 

     

Santa Cruz Launches New Heckler – And It’s An E-MTB

TEXT

はい、サンタクルーズからもEバイクが登場します。しかも同社がMTB業界に参入した時のファーストモデル・ヘックラーの名を与えて。このイエローも本当に懐かしい……。

いや、見事なデザインだと思います。同じVPPを採用するインテンスよりも一段も二段も洗練された感じです。基本的なサンタクルーズデザインを崩さずにBB回りをボリュームアップしただけで見事に自転車の範囲に収めているのが好印象です。

フレームは前後共にカーボン。ホイールは27.5インチ、150ミリのトラベルを持ちます(フロント160ミリ対応)。もう熟練の域に達したVPPと相まって走破性は間違いないでしょう。コンポはスラム・イーグルなので、最初からフロントシングルです。この部分は上りで不利になりかねないですが、ヘックラーにはモーターアシストがありますので、問題ありません。

ユニットはシマノ製E8000を採用。250Wモーターによりライダーをアシストしてくれます。504Whのバッテリーは取り外しも出来ますが、基本的に本体にケーブルを挿す形式を採用しています。今のEバイクでモーターユニットをどこに配置するかは大きく分けて二箇所あります。リヤホイールハブ内とBB回りです。どちらにも一長一短ありますが、MTBにおいてはホイールクラッシュのリスクとBB部のヒットを比べると……、ホイールの方が大きい気がします。そのホイールをすぐに交換できるのは大きなメリットです。

タイトルにちょっと過激なことを書いたのは、MTB乗りこそEバイクを手に入れることによって受けられる恩恵が大きいと思うからです。今日本のMTBは冬の時代を迎えています。売れ行きは低空飛行でイベントなども一部のモノを除いて閑古鳥が泣いていると聞きます。しかし昔からのMTB乗りは地元に根ざして走って居るとも聞きます。しかし里山で走って居るのはおもにXC系が多いのではないでしょうか? 下り系の人はなかなか走る場が確保しにくい……。MTBパークも魅力的ですが、いつも行ける人はごく一部です。そうなったとき、今まで楽しんできたMTBを下りてしまうのはとてももったいないと思うのです。そこでEバイクです。モーターアシストによりアプローチと上りを従来より遙かに楽にこなすことが出来るようになります。

こういう風に考えるようになったのは結構前にニコラ・ヴィヨズが自身のホームグラウンドでEバイクを活用して練習していると見たのがきっかけです。ダウンヒラーはモーターサイクルで練習をしていたりしますが、Eバイクの方がより実際のバイクに近く、得られる技術もほぼ一緒だと私は思います。ちょっと高価ではありますが、このヘックラーを手に入れたら最近行ってなかったあの山にも行く気になるのではないでしょうか?

日本ではどうか分かりませんが、このヘックラー、本国ではライフタイムワランティが与えられて居ます。Eバイクではあまり見かけません。きっとサンタクルーズはコアなMTB乗りたちに供給してきたからこそ、長く沢山乗ってもらいたいとしたのでしょう。いや、素晴らしい!

 

E BIKEカテゴリの最新記事