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ハンドルセットやホイール、はたまたロードフレームまで製作する3T。カーボン製超軽量クランクをラインナップに持つTHMを傘下に収めたのは……、2016年6月です(https://red.ap.teacup.com/bikebind/3720.html#readmore)。あれから約4年、THMというブランドは消えることなく、同郷のシュモルケに買収されるようです。
3TのCEO、ルネ・ウィエルツはTHMの協力によりモデルラインの拡充、流通ネットワークの改善、自社カーボン向上の生産合理化が行われたと述べています。……ん? 役に立ったからもう要らないって……、げふんげふん! 更なる高みに登るためにシュモルケと頑張って欲しいと述べていますね。
ここでちょっと面白い情報が出ています。THMのカーボンパーツの製法はRTMであり、シュモルケはプリプレグを真空で製造する(おそらくオートクレーブ)ということ。へー! いや、あそこまでの軽量カーボンだったので、THMのカーボンはオートクレーブで焼いたプリプレグ製だと思って居ました! いや、驚きです。あの形状を実現するにはRTMがよかったのでしょうか? というより規模的な要因が大きいのかもしれませんね。小〜中規模の生産にはRTMが適するとはよく言われることですから。
そしてシュモルケはプリプレグ形式です。
最新作のカーボンステム・TLOシュモルケカーボンステム。100ミリで81グラムという超がつく軽量ステム
両者が協力することによりさらに新しい高品質な製品をユーザーに届けることが出来るとしています。イギリスのブレグジットなどでEUであっても他国ということを意識するようになったこのご時世、同じドイツならそういった心配も無用です。共にとんがったマニア向けパーツを作り続けてきたメーカーです。仲良くやれればこれ以上にない製品が出て来てくれることでしょう。