コリマのフルカーボンホイールMMC DXディスク、モデルチェンジ!

コリマのフルカーボンホイールMMC DXディスク、モデルチェンジ!

おお! なんというエグイ造形……!!!

●MCC DX 32ミリチューブラー: 1285g (550/735g)

●MCC DX 32ミリチューブレスレディ: 1435g (650/785g)

 

●MCC DX 47ミリチューブラー: 1355g (585/770g)

●MCC DX 47ミリチューブレスレディ: 1535g (675/860g)

リヤハブに採用されたY型フランジ『アンカー』。両サイドからもたらされるスポークに対する負荷を逃がす役割を持つ

 

コリマはカーボンリムの製作にウレタンコア式を採用する。リム幅は外幅26ミリ、内幅19ミリ

 

通常のリムとは異なる技術が用いられた新型リム。チューブレスレディだけに採用されており、空気圧を逃がす役割を与えられている模様

 

Wild new Corima MCC DX disc brake wheels get paired, aero carbon spokes…and they go tubeless!

https://www.corima.com/road/mcc-dx.html

TEXT

いやいや、リヤハブ、スゴイデザインですねえ……! コリマのMMCは今までも結構異端児なデザインでしたが、今回の新型はまた別格な気がします。これも自社でカーボンスポークまで製作できるからなんでしょうが……。見事だと思います。

この新型は、ディスクブレーキモデルもチューブレスレディモデルもなかった先代から大幅に手を入れられることによって誕生しました。リムブレーキとディスクブレーキはブレーキストッピングパワーがハブからとリムからという全く逆の方向性なため、完全に共通と言うわけにはいきません。そのため数多くの設計変更が盛り込まれました。

最大の特徴はリヤハブとスポークを繋ぐ部分『アンカー』です。ブレーキング時にスポークへ掛かる負担を逃がす役割があります。リヤだけに採用したのはスプロケット側から来る力とディスクローター側から来る力とがぶつかり合うリヤハブのほうが遙かに大きな負荷が掛かるからでしょう。見た目は奇抜ですがラージフランジの発展形と捉えれば結構普通に捉えることが出来ます。それでも突き抜けている事には変わりないでしょう!

スポークも進化しています。従来では丸断面だったカーボンスポークも、フラットなエアロ断面になっています。ここは効きます。一般的なディスクブレーキホイールよりもスポークが少ないのもMMC DXの美点ですが、エアロスポークを採用したことにより一層良くなっていることでしょう。

リムのウレタンコアのさらに内部には『カーボントーションバー』なるものが仕込まれ、中の圧力を逃がすとありますが(チューブレスレディのみ)、正直意味が分かりきっていません。なんだろう? 走って高温高圧になった時のプレッシャーリリースなのか、それとも製作するときの内部に閉じ込められた空気の逃がしが目的なのか……? 追加で勉強ですね。さらにトーションボックスと命名された中央部に設けられた補強板のある構造はワイド且つディープなリムで少ないスポークでもゆがまないほどの剛性をもたらし、ホイールの完成度向上に一役買っています。

改めて見てみると、これ、エアロディスクブレーキホイールとしてかなり優秀ではないでしょうか? ハントのカーボンスポークホイールでも触れましたが、エアロなディスクブレーキ対応ホイールを作る為にはスポークを減らす必要があり、どうしても脱スチールスポークという壁を避けて通ることができません。コリマ・MMC DXはそこをクリアしています。

ここまでやって、前輪は9%、後輪は18%空気抵抗を減らすことに成功したそうです。前後12本というスポーク数は圧倒的ですね。このスポーク本数だけでエアロ! って感じがします(笑)。

先代も独特且つ走るホイールとしてマニアックな人気がありましたが、この新型も支持を集めそうです。

 

ホイールカテゴリの最新記事