BMWのカーボンボンネットの製作工程を見てみよう

BMWのカーボンボンネットの製作工程を見てみよう

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ドイツの名門クルマメーカー・BMWのカーボンボンネットの製作風景です。

以前もブログで取り上げたことがありましたが、あれから随分と年月が経ちました。そして2019年、その製作工程はとんでもなく進歩しています。以前はカーボンファブリックを人間の手で敷いたり次の機械へ移動させたりしていました。それがベルトコンベアーなどに載せられ、裁断、加熱、成形をシームレスに行う工程は圧巻です。これなら大量生産出来ますし、コストも下がることでしょう。

機械による流れ作業は、ボンネットのような平らな形状なら可能ですがダクトのような複雑な形状はまだ無理でかと。しかし遠くない未来、可能になるんでしょうね。

ただ……、プラスチックはマイクロプラスチックの海洋汚染が問題となっています(その多くは洗濯排水に混じる服の繊維だそうですが)。カーボンはその安定性故に、そのままでは自然に帰る事はまずありません。スチールやアルミ、チタンはほぼリサイクル100%可能です。次世代マテリアルと言われているマグネシウムも。

高機能であることは自転車畑に関わる人間ならよく分かります。しかし前述の金属達のように寄り深く人間社会に組み込まれて行くにはリサイクルは避けらません。

この点はカーボンの課題ですね。

 

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