ヴェロシティの工場を見てみよう

ヴェロシティの工場を見てみよう

豪快な一時保存状態。まだ穴も開いてない状態

 

オーダーしたパイプをベンダーで曲げる事から始める

 

1本のパイプで3本のリムが出来る。この機械でまとめてカットされる

 

ちょっと驚いたのが接合。スリーブジョイントをエポキシ接着剤で固定する。そのあと加熱硬化させる

 

リムを整形

 

スポークホールを開ける。向かい合いで一気に行い、力が逃げないようにしている

 

自前でアルマイト処理施設を持っているらしい。

 

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日本ではあまりメジャーでないですね。ヴェロシティのアメリカ工場の風景です。私の記憶では以前tal21で扱っていたとなっています。そしてオーストラリアだったはず。はい、なんか違うのです(汗)。でもロゴは一緒なんですよ。うーん……。今ではシムワークス(https://store.sim-works.com/collections/velocity-rim)が入れていますね。

今回はアメリカのヴェロシティの動画です。色々為になります。今のハイエンドアルミリムはほとんどフラッシュ溶接です。これは昔アラヤくらいしか出来ないほどの技術だったのですが、すでに大概のメーカーも出来るようになっています。このメリットは強固に接合されること。スリーブがないために重量バランスに優れること。

逆にヴェロシティの採用するスリーブジョイントのメリットは何か? それは加熱による金属の劣化が少ないことと設備が不要なためコストが抑えられることです。ヴェロシティは特に前者を強調しています。エポキシ接着剤を加熱硬化させていますが、そこまで高温にしていないため地金には影響はないとのこと。それに結局スポークを張ってタイヤも取り付けるため硬度による差はないと。

さらに驚かされたのはリムのバリ取りです。なんと手作業で行っています。なるほど、昔のリム製作はこんな風に行われていたというのがよく分かる風景です。

そして肝心のリムです。

  

■スペック■
○サイズ 700c
○リム アルミ クリンチャー、チューブレス対応 幅25ミリ 高さ28ミリ
○穴 28、32
○重量 480グラム
○価格 1万7500円

このアイレロンなんて気に入りました。ディスクロード用のクリンチャー&チューブレス対応のリムです。重量は決して超軽量ではありませんが、カラーバリエーションが多彩です。黒、白、シルバー、ポリッシュと今ではほとんど見られない色を揃えています。

他にも……、

■スペック■
○サイズ 29er、27.5、26インチ
○リム アルミ クリンチャー、チューブレス対応 幅45ミリ 高さ18ミリ
○穴 32
○重量 675グラム/610グラム
○価格 1万5000円

このデュアリーも気に入りました。MTB下り用途のワイドリムです。思いっきり幅広でハイトを抑えたシルエット、さらにタイヤと一体化死そうな丸みを帯びたフォルムも良いです。色々と妄想がはかどります。

今現在の単体アルミリムは、マヴィックとDTスイスの2強です。カーボンは……、エンヴェが強いですね。これらの製品の性能は折り紙付きです。ですが、それだけではつまらないと思うのも人情。手組ホイールはとても狭い市場となりましたが、このヴェロシティのリムを使ったり、クリスキングやハドレーのリムを使って自分だけのホイールというのもまた自転車道楽かと。個人的にはポリッシュのリムを使ってみたいですねえ!

 

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