2021 ロックショックス・SID SL登場!

2021 ロックショックス・SID SL登場!

拡大!

 

 

  

 

チャージャーダンパー

左の細い方が新型。徹底して軽さにこだわった。やはりライバル、フォックス・ステップキャストを見据えてのようだ

■スペック■
○ホイールサイズ 29erのみ(2.4まで、SIDは2.5まで)
○トラベル 100、120mm
○ダンパー 新チャージャーダンパー
○スプリング デボンエアスプリング
○インナーチューブ 32ミリ
○アウターチューブ マグネシウム 15×110ミリクイックアクスル
○重量 1333グラム

 

オリジナルのフェンダーもあり

SID LUXE アルティメイト

 

2021 Rockshox SID SL is lightest ever! Plus SID Ultimate goes to 120mm w/ new SID Luxe rear shock

https://www.sram.com/en/rockshox

TEXT

おー、早くもロックショックスのXCフォーク・SIDが出て来ました。最上級モデルアルティメイトはコラムがカーボンですが、このSLはアルミです。しかし徹底したシェイプアップにより29er用でありながら1333グラムという軽さを手に入れました。いや、進歩しています!

最上級ではないので、最先端の素材をふんだんに使うわけにはいかないでしょうが、アウターレッグやクラウン部の涙ぐましい軽量化痕を見ると感動してしまうのは私だけでしょうか?

その努力は内部にも及びます。写真には2本のチャージャー団ーパーが写っていますが、太い方が旧型、細い方が新型です。ぱっと見で分かるほど細くなっています。更にチャージャーダンパーの大きな部分を占めるプラダ部も大胆に小型化しています。これによりオイルの量を抑え軽量化を成し遂げているようです。……ちょっと嫌な予感もします(笑)。

いや、ダンパーオイルの量というのは多ければ多いほど熱だれしにくくなります。熱だれしなければ、ダンパー回路を通るときに適切な抵抗を生み出してくれる物です。ここをけちる、もしくはスペック的にアピールするため小さくすると、大体良くない結果をもたらします。ここはロックショックスの実績を信じるしかありませんね。

そしてトラベルなのですが、100ミリと120ミリの二種類あり、120ミリは100ミリにダウン出来ますが、100ミリを120ミリにすることは出来ないとのこと。ちょっと面倒ですね(苦笑)。スラムのサイトを見てみると、SLアルティメイトには100ミリとしか記載されていません。あれ? そもそもSID SLアルティメイトとSIDアルティメイトとなっている? ……あとで確認しましょう。

29erにMTBがシフトしたとき、26インチXCバイクのトラベルは100ミリか120ミリでした。それに対して29erはトラベルを短くする傾向にありました。それはXCもDHも同様です。しかし試行錯誤を経てトラベルは増加し、結局同様くらいになりました。これは……、おそらくはコースのハード化にあるのかと。結局XCレースであっても、ただ脚力のある人が走れば勝てるのではなく、とてっつもないガレ場やテクニカルセクションを組み込むことでMTBの個性を主張しているのでしょう。故にXCでもニノ・シュルターの活躍も手伝ってか、フルサスバイクもかなり見かけるようになりました。そういうバイク達には120ミリトラベルフォークが必要とされるのでしょうね。2.4だの2.5のワイドタイヤが入るように設計されているのも驚きでしたが前記の理由に思い至れば納得のスペックでもあります。個人的には2.5タイヤが入るSID(ただこちらはインナーが35ミリでちょっと重い)を組み込んだ軽量ファットなトレイルバイクを組んでみたいですねえ!

そして! リヤユニットにSIDが戻って来ます。最近のロックショックスはコイル系がヴィヴィッド、エア系がモナークでしたので、スルーしそうになってしまいましたが、2021の新作です(笑)! フロントと同様にトークンリングを入れ替えることでエア容量を変えてスプリングの特性曲線を変更することが出来るようです。シールもフロントと同様にSKFを使っているので、スルスル動くことでしょう。

重量は公称227グラム、実測255グラムとのこと。モナークRT3が215グラムなので、重量増となります。SIDの名を冠しているので、てっきりモナークより軽いのかと思いきや、そうでもないようです。

トラニオンマウントとスタンダードマウント両方対応です。

やはりSIDブルーのショックは、そそるモノがあります(笑)!

 

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