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これ。G1スポークと命名されている
Gulo Composites launches with braided carbon spokes on NC-built carbon wheels
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またもやカーボンスポークの新メーカーが現れました。グロコンポジッツ、うん、全く知らないメーカーです。アメリカ・ノースカロライナに拠点を置いています。親会社のKeir Manufacturingはテクニカルセラミックおよび研磨剤のメーカーであり、10年ほど前に宇宙産業からカーボン部門を買収していました。そして満を持して自転車業界に参入したとのこと。
ここの最大の売りは三軸編組という繊維を立体に編み上げる技術です。これを用いてカーボンスポークを作り上げました。見て分かりますが、今まで見てきたカーボンスポークは基本的に模様はないただの樹脂棒に見えるモノでした。もちろん中にはカーボン繊維が入っていて高剛性を実現しているのですが。グロのスポークはそれらとは異なり我々がよく実にするカーボンの織り目というか編み目が見える製品です。
自転車系のカーボンパーツはプリプレグにて形成されるものがほとんどです。製品を作るときにシートから切り出して型にはり込んでいくのが一般的な形式です。このようにまるで手編みのマフラーのようにカーボン繊維を編み込んでいくのはRTM製法を採用するタイムくらいでしょうか。RTMとはレジン・トランスファー・モールディングの頭文字を取った略語で、糸と樹脂は完成する直前に融合させます。グロのカーボンスポークのすべての作り方が分かったわけではありませんけど、これに近いものと想像して良いかと。
ああ、カッタンさんもマルクさんも元気そうだ……(涙)。
出来上がったスポークは、鋼製スポークを遙かに超える耐衝撃性とだん弾力性を持っているのにもかかわらずその40%ほどにおさまった2.6グラム(1本あたり)となりました。これは以前取り上げたハントも同じようなことを言っていたので、ここらへんの重量が2020年カーボンスポークの基準値と言って良いかもしれません。
左が頭、右がねじ切り部です。カーボンスポークの何台点である両部分はアルミの接着で解決したようです。今の接着技術は非常に高度なので、問題はないかと。加えて今までに見ない長い接着部を取っていることも安心できる要因の一つです。
↑GME-30(MTBエンデューロ用)1460グラム
↑GMX-25(MTB XC用)1290グラム
↑GRA-46(ロード用)1365グラム
↑GRD-36(ロード用)1320グラム
↑GRX-SL(グラベル用)1275グラム
えらい手抜きですが、ほぼ同じなので……(汗)。
そしてラインナップですが、上記の通りMTB2種、ロード2種、グラベルロード1種の計5つとなっています。スペックもほぼ一緒でストレートプルカーボンスポーク対応の専用7075アルミハブに中国にオリジナルスペックでオーダーした東レ・T700&800製カーボンリムです。特にカーボンリムは樹脂にUVカットタイプを選択したためクリアなどの塗装が不要です。スポークホールなども予め開けられているようです。焼き上がり後研磨も切削もしないようなので、ちょっとエンヴェに似ています。
これらによってすべてのホイールが1200〜1400グラム台に収まっているのはグロの美点でしょう。
ここまで見てみてすでにただ者ではない感が漂っていますが、さらに将来的にカーボンリムのアメリカ自社製化も計画しているとか。しかもスポークにも使用した編み込み技術によってロングファイバー製カーボンリムを作ろうとしているのだとか。
……、素晴らしい!!! なんと野心的なメーカーなのでしょうか!
グロ。今後が気になるメーカーです。










