□シクロ10□
■スペック■
○素材 カーボン 踏み面面積 1090平方センチメートル 踏面〜軸間距離19ミリ ステンレスシート付き 振り角±5度
○重量 125グラム(片方)
https://www.time-sport.com/fr/pedales-route/cyclo-gravel.html
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私の記憶が確かならば、タイム初のシクロクロス専用ペダルであるはずです。タイムはこのシクロ10を、ツーリングとグラベルライドの為に作ったとしています。シクロシリーズは10、6、2のラインナップがありますが、チタンシャフトのラインナップがありません。
上面からの見た目はロードペダル・エクスプレッソと似ているように見えますが(更に言うと旧型?)、横から見ると全くの別物です。ビンディング部分のワイヤー状のキャッチ部分と巻かれたスプリングはむしろMTBモデルのアタックの系譜であることを示しています。このシクロ10はコア部分はアタックで、その周囲のケージをカーボン樹脂で作ってあります。しかしメーカーの説明ではiクリックとなっています。……はて?
片面モデルなので、キャッチは多少気を遣うかもしれませんが。またクリートはアタックと互換性があるようなので、消耗品に気兼ねする必要もなさそうです。
オフロードビンディングペダルに置いてシマノSPDはかなりのシェアがありました。今は……、どうでしょう? いや、ちょっと私には分からないのです。どんな感じかな? まあシマノのペダルは圧倒的高品質を誇りますから、まだ愛用者はたくさん居ると思います。で、それに対する対抗軸としてタイムがあります。オフにおいてはルックではなくタイム。
しかも路面が荒れれば荒れるほど優位性を持ちました。それはクリートをキャッチする部分がワイヤー構造だから。これがクリートにこびりついた泥をかき分ける役割を果たしました。
ただ最近のケージが着いて踏みやすいタイプのペダルでは一歩遅れを取っていました。シマノには
これがありますから。
ですが、ケージ付きSPDに置いてタイムもようやくライバル製品を出してきました。
しかしここまでシクロクロスシクロクロスと書いてきましたが、実はワールドカップを走るようなライダー達はこういったケージ付きペダルを使用していません。ごく普通の純MTB用ペダルを使用しています。これですね。
シクロクロスの特徴として泥を含む障害と、それを乗り越えるための担ぎがあります。それを解消するにはことらのタイプの方が良いんですね。特にクランクブラザーズ・エッグビーターは4面という他にはないキャッチ面と泥捌け性の良さで人気があります。
だからといってこのシクロ10をどこで使えば? ということにはならないと思います。ここは昨今の流行であるグラベルロードに用いるのが一番でしょう。MTBタイプのクリートは町中以外でも歩行が容易ですし、荒れた道でも脚を付くのが怖くありません。そのほかにもツーリングで用いてもしっかりしたケージにより踏面が確保され、MTB用よりも漕ぎやすいでしょう。
結構使う幅が広いペダルではないでしょうか?