銅の原始的な製造を見てみよう

銅の原始的な製造を見てみよう

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順番的に言えば このまえの鉄より前なのですが、あちらの方に先にあたってしまったので……。

人類のおそらく初めての金属、銅です。もっとも最初の銅は自然に存在したモノを冷間鍛造したもので(用はそのままひっぱたいて成形していた)、動画のように鋳造にたどり着くまではまた長い時間が掛かります。

鉄と比べると圧倒的に手間が違います。強度も違いますね。長い間、銅の発展形、青銅が主流だったのもうなずけるお手軽さです。いや、お手軽というのは間違った表現ですね。あくまで比較しての話なので……。

我々の先祖がこの銅を発見し、磨き上げたときの感動は如何ばかりか。想像を絶するモノがあります。私が今見ても目を奪われる輝きがあります。古代のある地域では青銅は金と同じと見なされて、等価で取引されたという話が納得できる美しさです。

銅の融点は1100度ほどで鉄より遙かに低く、まだ手動のプッシュ式ふいごしかなかった時代には随分と助けられたはずです(さらに真鍮、青銅となると融点が下がりこちらが主流になる)。それでも炉を作って鉱石から取り出し、ナイフに加工するのは今の我々でも大変なことです。

この鋳造まで至るにも人類は多くの階梯を経ています。その重みはこの動画の作者のように実際に作ってみなければ真に理解できないのでしょうね……。

 

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