来たぞ! オーリンズ、DHフォーク!!!

来たぞ! オーリンズ、DHフォーク!!!

オーリンズ・DHレースフォーク

やあ、来ましたね! 個人的には倒立フォークでなかったのが意外であり、不満でもありますが(苦笑)。それでも……、オーリンズフォークには胸が高まります!

 ●スペック

■サイズ 27.5、29er
■トラベル 150~200ミリ
■アウター 110×20ミリスルーアクスルブーストエンド(27.5×3.0、29er×2.8、ノーマル用エンドアダプターあり) シール:SKF
■インナー 38ミリ アルミ
■ダンパー TTXテクノロジー ハイスピード&ロースピードコンプレッション、コースピードリバウンド
■スプリング トリプルチャンバーエアスプリング(TTSC)
■重量 2825グラム

 

 

 

内部の写真。左右共にカートリッジ式であることがわかる

 

デュアルクランプ部はオフセットは複数のサイズ(46、50、54、58)を揃えて、多くのバイクに対応しようとしている

 

右レッグ

 

 

 

左レッグ

 

 

 

これはエアスプリングのレート図。

https://www.ohlins.com/product/dh-race-fork/

https://www.vitalmtb.com/features/Swedish-Gold-for-Everyone-Vital-Rides-the-All-New-hlins-DH38-Fork,2403

https://www.pinkbike.com/news/ohlins-dh38-downhill-fork-first-look.html

TEXT

出て来ましたねー。今まで出て来た情報では、倒立式が濃厚だったような感じを受けていたんです。でも……正立式で出て来ました! しかも27.5と29erに対応とのことですから、今後を含めたあらゆるバイクに装備できそうです!

このジャンルのトップであるフォックス・40が文字通り40ミリインナーチューブであるのに対して一回り径がダウンしている事になりますが、38ミリインナーチューブは剛性面では十分でしょう。ロックショックス・ボクサーの35ミリよりは上と言うことにもなりますしね。

アウターの素材はわかりませんが、おそらくマグネシウムでしょう。そしてブーストエンドに対応しているところがキーポイントですが……、あれ? 110×20ミリって普通の20ミリスルーアクスル規格じゃないですか。なんでブーストなんて言っているんでしょう? いくらオーリンズが最近MTB界に参入したと言っても、もう数年経っていますし……。間違えたのかな? それともDH用のブースト規格があるんでしょうか? 要調査ですね。スルーアクスルを固定するのは『フローティングデュアルクランプシステム』というモトクロスから着想を得た稼働することで平行を出すというもの。これもまたユニークですね。

そして何より注目なのは、TTXダンパーです。このTTはツインチューブを現しており、ダンパーオイルの流れをコンプレッションとリバウンドで分離することにより、調整も完全に独立して行えるというオーリンズ独自の技術です。この構造だと内部でのキャビテーションの発生を抑えることができるのだとか。ツインではないシングルチューブ構造だとコンプレッション時に生じる動きの後にリバウンドの方向への動きが生じるのですが、その動きの方向転換でロスが生じてしまっていました。オーリンズはそれを二つにした油室で解決したんですね。オーリンズとしての知名度も高いですが、MTBではパテントを借りたケーンクリークがハイエンドリヤショックとして一勢力を築くに至っていますので、こちらの方が有名かと。

今回オーリンズはモーターサイクルの流用ではなく、MTBに特化したモデルとしてTTX18を開発しました。18ミリのピストンを用いたダンパーは小さな衝撃にも敏感に反応するそうです。バルブなどを交換式にすることであらゆる路面に対応するという考えもありますが、オーリンズは一つのピストンを広い範囲に対応させる道を選んだようです。

そしてスプリング。RFX3434と36のものを継承。これもなかなか手が込んでいて、デュアルエアならぬトリプルエアーシステムを採用している模様。この構造によりスプリングレートをコントロールしています。1つめはポジティブエア、2つめはネガティブエア、3つめはボトムアウト用となります。この3つめのエアを利用して1つめのポジティブエアの空気室を変更することで、トークンなどを用いず特性を迅速に調整することが出来ます。

余談ですが、近頃のモーターサイクルのショック(特にフロント)もエアスプリング構造を採用しているモデルが増えてきました。それはカヤバやショーワなどの大手なので、今後の道筋を示す重要な動向でしょう。ダンパーカートリッジ、エアスプリングカートリッジを左右で独立させる形式もそうなのですが、MTBの影響を多分に受けているというのは私のひいき目というわけでもないでしょう。

オーリンズのMTBラインナップは一部のリヤショックを除いて、台湾で製作されているようです。そうでなければオーリンズの製品はもっともっと手が届かないような価格だったかもしれません(このDHフォークはアメリカで1600ドルの予定)。まあそれでもオーリンズだったらほしがる人は多かったかも知れませんね(笑)。

丸ごと替えたくない、または費用を削減したい人にはフォックス・40とロックショックス・ボクサー用にダンパーキットが用意されます。

いずれにせよ非常に楽しみなフォークです!

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