カーボンリムモデルに比肩するほどの軽量DHホイールです。
下から4点の黒いディーマックスは元となったディーマックスプロ。これにグラフィックチューンを施したのが今回のリミテッドエディションサム・ヒル
●スペック
■ハブ F:110or100×20ミリスルーアクスル(ブースト&ノンブースト) カーボンボディ R:135or142or148×12ミリスルーアクスル(ブースト&ノンブースト) インスタントドライブ360 ディスクブレーキマウント 6Hのみ
■リム マクスタルアルミISM 4D 内幅28ミリ チューブレス対応
■スポーク ジクラルアルミ イソパルスパターン
■重量 1930グラム(27.5)、1940グラム(29er)
https://www.velovert.com/news/15483/mavic-une-deemax-pro-en-serie-limitee
https://shop.mavic.com/ja-jp/deimatukusu-puro-rimitetudoedeisiyon-samuhiru-rv1193.html#1028=3283
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サム・ヒルモデルのディーマックスプロです。基本的にはディーマックスプロと同じですが、特別なグラフィックを施してあります。現代アーティストの作品っぽいですね。これにより黒一色で個性を失いが地だった脚周りが随分華やかになりそうです。
そしてピュアDHモデルにもかかわらず29erサイズでペア2000グラムを切っています。いやあ、軽い! カーボンリムではありませんよ? ジクラルスポークが効いているんでしょうか? 効いているんでしょうねえ……。
DHホイールでアルミスポークを採用してるのはない……、いや、ああ、インダストリーナインがありました。あそこはXCやエンデューロ、DHと違うモノを容易しています。たまに決戦モデルでDHに軽いスポークを使ったりもしてますけど。従来のディーマックスは一般的なDHホイールと同じスチール(ステンレス)でした。それが2018年のモデルチェンジによってジクラルに代わりました。あの時は非常に驚いたのを憶えています。予想でしかありませんが、これはクロスマックス29erのノウハウが影響しています。XCホイールが29erに切り替わるとき、クロスマックスは実は苦労しました。それはスポークがビッグホイールの負荷に耐えられなかったから。それを克服するためにマヴィックはリヤホイール・カセットボディ側のスポークだけショットピーニング加工を施しました。重量はそのままで折れを克服したのです。このディーマックスも同様の加工がされていると私は予想しています。
今のディーマックスは今流行のワイドリムという訳でもなく、クロスマックスやXAで採用されているカーボンリムでもありません。しかしマヴィックが長年MTBとロードバイクの最上位モデルに採用してきたリム、スポーク、ハブ、オールアルミで作られています。ここは走りの軽さと信頼のバランスを取ったのだと思います。そこにサム・ヒルのような超一流ライダーのノウハウが反映されれば悪いモノになるはずがありません。29erDHの選択に悩んだら、頭の片隅に置いておきたいホイールです。