コルサエヴォTLR
↑ブラックサイドウォール
↑ゴムサイドウォール
■スペック■
○サイズ 700×25、28
○コンパウンド ナチュラルラバー&シリカエクスクルーシブコンパウンド
○ケーシング コアスパン 320TPI チューブレスレディ リサイレントキネティックベルト サイドウォールプロテクションシステム
○ビード ザイロン
○空気圧 6/8bar(25C)、5/7bar(28C)
○重量 700×25(230グラム)、28(250グラム)
コルサレースTLR
↑ブラックサイドウォール
↑ゴムサイドウォール
■スペック■
○サイズ 700×25
○コンパウンド ナチュラルラバー&シリカエクスクルーシブコンパウンド
○ケーシング コアスパン 350TPI チューブレスレディ リサイレントキネティックベルト サイドウォールプロテクションシステム
○ビード ザイロン
○空気圧 9/10bar
○重量 700×25(220グラム)
https://www.veloflex.it/en/tubeless-ready
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ロードタイヤの老舗がチューブレスレディモデルを投入します。ヴェロフレックスはイタリアに拠点を置き、生産も行っています。今回のコロナパンデミックで会社自体もかなり大変だったようです。12人の従業員は女性が大半を占めるらしく、過程に病気を持ち込んでは大変なため早々に停止をしていました。
今、ロードチューブレスは第二世代と言って良いでしょう。そのなかでチューブレスレディは重量が軽く出来るため、ほとんどのメーカーが採用しています。ヴェロフレックスもそれに倣いました。
ケーシングにシール層を設けなければならない純粋なチューブレスはかなり高度な技術を要するため、作ることの出来るメーカーは実は限られています。ですがヴェロフレックスはそこを克服したようで、上の図でもあまりよく分かりませんがエアロックレイヤーを設けています。おそらく内側の黒いところです。ビード部はカーボンリムに適合するようにサイドウォールプロテクションシステムを導入していますし、サイズも調整はしているでしょう。パンクガードも新しくなり、リサイレントキネクトベルトと命名されています。このベルトは柔軟性が適度にあるようで、走りを阻害しません。
360TPIというしなやかなケーシングは他のメーカーにはないアプローチです。ここはあえて太くすることで剛性を強化してチューブレスやディスクブレーキに対応するという考えが主流です。どんな走りになるんでしょうか?
太さも25ミリがスタートとなりました。気がつけばすべてのラインナップで19、21ミリというような細身のラインナップもありません。おそらく今後、ロードバイクのタイヤが細くなることはないでしょう。老舗のタイヤメーカーがこういったラインナップにしたのはその証左と言えるかと。
ビードワイヤにザイロンというのも初めて見た気がします。これらのこだわりの結実がチューブレスレディでありながら220グラムという軽さなのでしょう。いや、素晴らしい。
コルサエヴォ(46ユーロ)とコルサレース(49ユーロ)はさして値段の違いはありません。ケーシングもほぼ同じですし(320TPIと350TPI)、コンパウンドも同様です。しかし25ミリの時、エヴォが6/8barでレースが9/10barと決定的な推奨空気圧の違いがあります。ミスタイプの可能性もありますが、この数字が正しかった場合相当性質の異なるタイヤになります。もちろん同じモノなら分けてラインナップする必要などありませんから、各々に与えられた性格かもしれません。その違いは……、乗って見なければ分かりませんね(笑)。いや、興味深いです。
そしてチューブラーもかなり大胆に整理され、サービスコースなどがなくなり、プロツアーレースがフラッグシップ、プロツアーがそれに順じる形になります。
プロツアーレース
↑ブラックサイドウォール
↑ガムサイドウォール
プロツアー
↑ブラックサイドウォール
↑ゴムサイドウォール
本国サイトでプロツアー以外のチューブラーは、レコードだけです。従来のラインナップでもっとも太かったのはレイヴンとフランデレンの28ミリでしょうか。プロツアーレースには23、25ミリ、プロツアーには23、25、28ミリが用意されます。はい、ヴェロフレックスはこれらにすべて統合するようです。
終いにはオープンチューブラー(クリンチャー)のコルサやマスターも、コルサエヴォとコルサレースにモデルチェンジです。
コルサエヴォ
コルサレース
コルサエヴォが38ドルでコルサレースが42ドルです。太さはエヴォが23、25、28ミリ、レースが23、25ミリです。こちらは新作というより統合というように見えますね。
はい、大変です。ヴェロフレックスはほぼ全体にわたってモデルチェンジです。追加で驚いたのは、ヴェロフレックスが自サイトでオンライン販売を始めたことです。これも今回の騒動の影響だとか。
良きタイヤメーカーです。困難を乗り越えて今後も我々にイタリアンメイドタイヤを届けてくれることを切に願います。