ウィンスペースの製作工程を見てみよう

ウィンスペースの製作工程を見てみよう

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チャイナカーボンバイクの製作風景です。といっても欧米、台湾、マレーシア、日本などで作られるものと何ら代わりはありません。むしろ今現在は中国がすべての素材で、バイク生産の最大拠点です。中華カーボンとも表記されますが、それはちょっとネガティブな意味合いを含んでいるように見えます。しかし……、非常に廉価で品質チェックをなされていないカーボンフレームと、このウィンスペースは一線を画します。いや、もう、本当に。

https://www.winspace.cc

このT1500はウィンスペースのエアロロードです。T1500という名称ながら、使われているカーボンが東レ・T800&700だったりするところに紛らわしさがありますが(東レにはT1500というカーボンはない。T1100が最高グレードとなる)、非常に良くできています。ただ、未練もあります。ディスクロードなのですが、キャリパーブレーキ用の台座が残されています。この辺は欧州ロードバイク達も辿った道です。どちらでも使えるようにという親切というか、二重に在庫を残さないためのアイディアというか……。数年経てばなくなるモノです。

元フェラーリのエンジニアを迎え入れ、各部のカムテールデザインやワイドに設計したシートステー集合部なども最新の理論による形状がとられています。

他にも……、

 

ホイールにも力を入れています。ホイールはフレーム以上に安全性が問われる場所なので、実際に見てみないことには何とも言えません。しかし、海外の動画で中華ホイールをテストしているものを見ても、酷評しているものは少ないです。普通かそれ以上。

上記のハイパー38ミリリムブレーキホイールセットなどはかなり良さそうではありますが、1100ドルとなって居ます。うん、ちょっと高い気もします。ですがスペックを見ると、カーボンスポーク(!) にフィラメントワインディングカーボンリム、セラミックベアリングが搭載されてこの価格です。例えば鉄板と言って良いほど定評のあるカンパニョーロ・ユーラスが12万円台で購入できます。とすると、私がショップなら、今までの信頼とこれからの保証を考えて間違いなくユーラスをオススメします。ですが、ウィンスペースもかなり興味深いですね。いきなり買うのは博打ですが、何らかの形で試乗できて気に入ったら手に入れるのはアリでしょう。

ウィンスペースは本格的に日本進出を使用としているらしく、ウィンスペースジャパンも立ち上がっています。私なんかはもう歳を取ってしまい欧州メーカーにかなり思い入れを持ってしまいましたが、若い人やレース機材と割り切って高性能なモノをそこそこな出費で揃えたい! という人には選ばれるようになっていくのでしょう。

ただ! 中国製でも余りにも安すぎたりパクリ過ぎたりしているものは避けた方が吉かと(笑)。これは自転車に限らず、どの国のモノでも同様ですね。

 

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