スペシャライズド・ターマックSL7、スパイショット?

スペシャライズド・ターマックSL7、スパイショット?

https://www.bikeradar.com/news/2021-specialized-tarmac/

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スペシャライズド・ターマックSL7とおぼしきバイクです。本来は今年のツールドフランスでお目見え予定だったそうです。

最新のロードバイクの人気、あるいはメーカーの注力ジャンルは間違いなくエアロロードです。スペシャには2019年最強とも言われたヴェンジがあります。そして長距離、あるいは悪路に対応するのはルーベです。オールラウンドなターマックはひょっとしたら中途半端に見えてしまうかもしれません。ですが一般人が一番速さを感じやすいのはターマックではないかなと私は思います。今回のモデルチェンジは剛性の最適化、軽量化と来て今回は空力向上がテーマに見えます。

今まではキャリパーブレーキモデルがありましたが、SL7からはヴェンジ、ルーベ同様にディスクブレーキオンリーになる可能性が高いです。

SL6(左)とSL7(右)との比較。コンパクトリヤバックは同様だが、ハンドルセット〜フォークにかけての前回りがかなり変更されている。トップチューブもわずかに曲げられているだろうか?

https://www.specialized.com/jp/ja/mens-s-works-tarmac-disc/p/154624?color=227261-154624

今回ターマックはヴェンジからの影響を強くしています。インテグラルハンドルはケーブルをすべて内応できるようになり、さらにフレームを通しコラム回りの空気を整えるための縦長コラムクランプになって居ます。

もう一つ目に着くのはシートポスト。従来からの丸断面ではなく、エアロ断面になっています。ヤグラ近くには電動シフト用のジャンクションが納められる構造です。

フレームはヘッドチューブが大容量になり、これもまた空力を意識しています。その代わりと言っては何ですが、容量を減らしたように見えるのはBB回りです。遠目にしか見えないので断言は出来ませんが、記事でも触れられているようにスレッドタイプへの回帰がおこなわれた模様。

このBB部の問題は難しい所です。ダイレクトベアリング方式の方が軽く工程も少なく出来るのですが、どうも音鳴りを止めるのに苦労してるという話が絶えませんでした。こんな事なら今までの形式の方が良かったいう話は方々で聞かれます。で、戻るのはいいのですが……、みんな忘れていませんかね? カーボンフレームBBスレッドのめんどくささを。ねじ切り部はいいのです。最近のものはいちいちタップを立て直さなくても多くのモノは大丈夫になってきています。ですが問題はフェイスです。カーボンフレームのBB側面にフェイスカッターは当てられません。少なくとも私は。ここをしっかり面出ししてメーカーは出荷してくれるのでしょうか?

タイヤクリアランスはたっぷり取られており、SL6の30ミリを越える、32ミリが入るのではないかと予想されています。いや、凄いなあ……。

いやあ、レース中とかではなく、町中で唐突にターマックSL7が見られるなんて(笑)。トップメーカーの最新バイクは昔にも増して秘匿主義になっています。スパイ情報が出てくることは本当に少なくなりました。しかし今年は事情が異なります。最高のプロモーションであるプロレースがほとんど中止になってしまい、各メーカーの広報も悩んでいるのかもしれません。

 

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