マルゾッキ・Z1コイル
いやあ……、帰ってきてくれましたよ……(涙)。
右レッグにはグリップダンパーを搭載
左レッグにはコイルスプリングを
エンドは110×15ミリクイックスルーアクスルを採用
■スペック■
○ホイールサイズ 27.5or29erオプション
○トラベル 150(29erのみ)、160、170、180(27.5のみ)mm
○ダンパー グリップダンパー コンプレッション、リバウンド
○スプリング コイルスプリング
○インナーチューブ 36ミリ
○アウターチューブ 15×110ミリクイックアクスル
○重量 2552グラム
https://www.pinkbike.com/news/review-marzocchis-new-z1-coil-fork-the-return-of-a-classic.html
https://www.bikeradar.com/reviews/components/forks/suspension-forks/marzocchi-bomber-z1-fork-review/
TEXT
おー、Z1のコイルスプリングモデルが遂に市場に出回り始めたようです。フォックス買収後のZ1はエアスプリングを先行させました。時代がヘビーウェイトモデルを許さなかったということもあるのでしょう。なにせDHバイク用ですらエアスプリング、カーボン採用というパーツが当たり前なのですから。しかし、マルゾッキを望んでいる人はそういうことを希望する人ではありません(笑)。タフネスで重いけどとびきりの動きを見せてくれる、そういうものを望んでいるはず!
通常のZ1はフォックスでも採用されているフロートエアスプリングを持っています。もちろんこれで不満を持つ人はまずいないでしょう。近年のエアサスペンションはコイルスプリングにかなり肉薄しています。それでも……、及ばないところはあるのでしょう。特にガレ場のフィーリングという部分に関しては。それがフォックスが通常のモデルよりもコイルスプリングモデルは高価格に設定した理由かと。昔は全く逆で、コイルの方が安かったのですが、今では逆に一般的でなくなったせいか、こちらの方が高くなりました。不思議な話もあったものです。
重量は2552グラムとエアスプリングモデルの2249グラムよりも300グラムも増量です。……、うん、正直に言えばこれはきついです(苦笑)。なのでこの記事の中でもはっきりと重量が『ネガ』として挙げられています。さらにスプリングが4種類しかないのでもっと増やせ! と至極もっともな意見もあります。昔やっていたエアアシスト式ではないので、乗り手に合わせたきめ細かいラインナップは欲しい所です。まあここは今後の売れ行きが左右するところでしょう。もしくはサードパーティが出してくれるかもしれません。スプリング自体はフォックスの36リズムの交換用キットと互換性があります。
ダンパーはさすがにオープンバスではありません。カートリッジ式のグリップダンパーです。内部のピストンはフローティング式で、熱だれや圧の変化にも強いはずです。さらに高性能を希望する人は、高速コンプレッション&リバウンドが調整できるようになるフォックス・グリップ2ダンパーを組み込むことも出来るようです。なかなか面白い設計をしていますね。
もう5年ほども経ちますか? テネコがマルゾッキを手放し、フォックスが手に入れたというニュースを聞いたときはそりゃあびっくりしました。というかフォックスがなんで今更……? という疑問の方が先に来たような気がします。それでもブランドを使い潰すような所よりは遙かに良かったと思って居ます。
なんとかコイルスプリングモデルは戻ってきてくれました。あとは、贅沢なんか言いませんから、なくならないように続いていって欲しい……。それだけです。
国内代理店のマムアンドポップスを覗いてみたところ、まだコイルモデルの価格は出ていませんでした。しかしエアスプリングのZ1が8万円(税抜き)https://mamapapa.at.webry.info/201906/article_19.htmlとなっていたので、おそらくこれプラス……、5000~8000円くらいではないでしょうか? 10万円を越えないあたりは、さすがゾッキだと思いますね(笑)。