ニノ・シュルターのスコット・スパークを見てみよう

  • 2018.09.27
  • MTB
ニノ・シュルターのスコット・スパークを見てみよう

スコット・スパークRC

ニノ・シュルター。彼を現代のXCレースから外して語ることは出来ません。

https://www.pinkbike.com/news/nino-schurters-scott-spark-lenzerheide-xc-world-champs-2018.html

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近代XC、マラソンで屈指の強さを誇るニノ・シュルター。のし上がってきた当初はすでに女子ですら主流だった29erバイクではなく、27.5インチバイクを駆っていたことが非常に印象的でした。しかし数年前から29erにスイッチしています。プラス、XC系レースではリジッドをメインバイクにするライダーが多いのですが、そんな中積極的にフルサスを投入していました。今となっては珍しくないどころかリジッドを駆逐する勢いですが。まあこれはコースの変化が大きいのでしょう。とんでもないガレ場とかもXCレースで平気で出て来ますから。日本人ライダーは乗ってクリアすることが出来ず、押して行くしかなかったということもあったと言うことです。いや、恐ろしい。

スパークはスコットのXC系フルサスです。RCはその中でもトラベルを通常の120ミリから100ミリに抑えたレーシングモデルです。フレームはフルカーボン。ペダル込みの重量は9.86キロと極端に軽くないことが意外です。コンポはスラムがメインです。昔はフォークもDTだった気がしましたが今はロックショックス・SIDです。ホイールはDTスイスを使っています。今はチューブラーではないかな? スコットには傘下のシンクロス製、真のフルカーボンホイール、シルバートンSLがあります。まさにMTB版ライトウェイトとも言える存在ですが、ニノは使っていません。……本当は使って欲しいでしょう(笑)。でも契約がありますし、しかも昔からの相手……、無碍には切れないでしょう。ホイールトラベルは100ミリ。ツインロックシステムという二通りのセッティングを出せます。スラムイーグルなのにハンドル左にパーツがあるのはそのためです。

フレーム&コンポを見渡してみると……、ビッグスポンサーが付く大選手のお手本のようなバイクです。ハンドルは29erを使う大柄な選手に良くある前下がりなものですが、これもおそらくシンクロスが彼のために作ったのでしょう。ホイールと共の発表されたインテグラルモデルで非常に軽量です。

タイヤはマキシス・アスペン。それの2.25インチサイズを選択しています。このことからも今の世界レベルのXCコースがどんなモノか推して知ることが出来ます。

さて彼はこのバイクであと幾つの勝利を重ねることが出来るのでしょう? 32歳となったニノは20代にはない経験値を持っています。まだ数年は期待してもいいのではないでしょうか?

 

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